教育研究・探究・AI時代の学び


[探究が合う人・合わない人] Episode 6|問いを深める人が必ずやっていること


問いは「考え続けるための装置」

Episode 5 では、
問いが浅いまま終わってしまう理由として、

  • 問いを固定してしまう
  • 「なぜ」を一段で止めてしまう
  • 自分の思考を問いに重ねていない

という点を整理しました。

では、
問いを深められる人は、何をしているのでしょうか。

特別な才能があるわけではありません。
やっていることは、とてもシンプルです。

問いを深める人は、
問いを「完成形」だと思っていません。

問いは、
考えるための仮の形 だと捉えています。

そのため、問いを立てたあとも、

  • 書き換える
  • ずらす
  • 言い直す

という作業を、何度も繰り返します。

① 問いを「言い換える」

最初にやっているのは、
問いの言い換えです。

たとえば、

  • この問いは、別の言葉で言うと何か
  • 小学生にも伝えるなら、どう言うか
  • 「なぜ」を使わずに言うと、どうなるか

問いを言い換えるだけで、
焦点がはっきりしてきます。

問いがぼんやりしているときは、
言葉がまだ定まっていないだけ です。

② 問いの「前」と「先」を考える

問いを深める人は、
問いそのものだけを見ていません。

  • なぜ、この問いにたどり着いたのか
  • この問いを考えると、何が見えてくるのか

という、
問いの前後 を考えています。

問いの「前」を考えると、
関心や違和感の輪郭が見えます。

問いの「先」を考えると、
その問いの意味や価値がはっきりします。

③ 問いに「自分の視点」を足す

問いが深まる最大のポイントは、
自分の視点を問いに入れること です。

  • 自分は、どこに引っかかっているのか
  • なぜ、それが気になるのか
  • 他の人ではなく、自分が考える意味は何か

この視点が入った瞬間、
問いは「調べる問い」から
考え続ける問い に変わります。

問いを動かし続けていると、
次のような変化が起きます。

  • 問いが少しずつ具体化していく
  • 最初に考えていたテーマから、ずれていく
  • 「これで終わり」ではなく「まだ考えたい」が残る

これは失敗ではありません。
探究が前に進んでいるサイン です。

最初から完成度の高い問いを
立てようとすると、探究は止まります。

問いは、

  • 立てて
  • 動かして
  • 育てていく

ものです。

良い問いとは、
考え続ける中で、良くなっていく問い です。

問いを深める人が必ずやっていることは、

  • 問いを言い換える
  • 問いの前後を考える
  • 自分の視点を問いに重ねる

この3つです。

問いは、完成させるものではありません。
思考を前に進めるための相棒 です。

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🎓 【本記事の執筆・監修】

  • 代表研究員:元早稲田大学准教授・教育工学博士(米スタンフォード大・オレゴン大修士 / 東工大博士)
  • 顧  問:大学名誉教授(コミュニケーション学専門)

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