「すごい活動」より、“思考の整理レベル”で差がつく
この分析では、
「どんなすごい活動をしていたか」ではなく、
どこまで考えが整理されていたかに注目します。
実際に合格した提出物を、
思考の流れまで分解して見ていきます。
まず確認したいこと
「合格した人」は、特別なことをしているのか?
総合型選抜というと、
- 海外経験がある
- 大きなプロジェクトを動かしている
- 特別な実績がある
そんなイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし、合格した提出物を丁寧に見ていくと、
評価の決め手はそこではありません。
活動の「派手さ」よりも、
その活動を どう考え、どう整理していたか
が見られています。
合格点に達した提出物では、何が起きていたのか
今回分析したのは、
慶應義塾大学 総合政策学部の総合型選抜で
実際に評価された提出物の一例です。
これは合格の唯一の正解を示すものではありません。
あくまで、合格点に達した一つのモデルケースを通して、
思考の水準を確認する試みです。
個人が特定されることを避けるため、
この記事では内容をくわしく書いていません。
そのかわり、
「どこまで考えが整理されていたか」
という点に注目して見ていきます。
以下では、この提出物を分析する中で見えてきたポイントを整理します。
① 問いが「思いつき」で終わっていない
問いは立っていますが、
最初に思いついた形のままではありません。
- なぜ、その疑問を持ったのか
- 何と何を比べているのか
- どこを明らかにしたいのか
こうした点が、言葉で整理され直されています。
問いが、
「気になること」から
「考える対象」へと引き上げられていました。
② 実践が「頑張った話」になっていない
活動や実践は行われていますが、
それ自体がアピールの中心ではありません。
実践は、
- うまくいったかどうか
- 成果が出たかどうか
ではなく、
問いを確かめるための材料として位置づけられています。
その結果、
- 思ったほど効果が出なかった点
- うまくいかなかった理由
も、きちんと整理されています。
③ 「わかった」で終わらせていない
合格した提出物は、
きれいな結論で締めくくられていません。
むしろ、
- ここまでで分かったこと
- まだ分からないこと
- 次に考えるべきこと
が、はっきり区別されています。
これは、
大学で続きを考える余地があるか
を示す重要なポイントです。
④ 大学との接続が自然につながっている
「この大学に行きたい理由」が
無理に書かれているわけではありません。
これまで考えてきた問いを、
どこで、どう続けたいかが示されています。
その結果として、
- なぜこの学部なのか
- なぜこの大学なのか
が、後から自然に見えてきます。
なぜ、このレベルに仕上げるのが難しいのか
ここまで読んで、
「なるほど」と思った人も、
「でも、これを一人でやるのは難しそうだ」
と感じた人もいると思います。
実際、このレベルに仕上げる一番の難しさは、
自分の考えを、自分で客観的にチェックできないことです。
- 問いは深いのか、まだ浅いのか
- 実践は検証になっているのか
- 考えが飛躍していないか
これらは、本人にはとても分かりにくいポイントです。
最後に
総合型選抜で評価される提出物は、
「すごいことをしたかどうか」では決まりません。
どこまで考えが整理され、
どこで考え直されているか
が見られています。
この分析が、
自分の探究や志望理由書を
「このレベルまで整理できているか」
見直す視点になればうれしいです。
Educational Enhancement(EE)
探究・志望理由・面接を
「説明できる形」に整える教育サポート。
「このままで大丈夫か」を、
一度だけ確認する相談です。
※ 正解を教える相談ではありません
※ 継続前提・無理な勧誘はありません




