書く・語る・考える。探究力でAI時代を乗りこなす。

志望理由書も面接も、探究で突破せよ!


「リアリティ」を伝える面接―AI時代の総合型選抜 (1)本人のリアリティ


第1回 本人の「リアリティ」

なぜ今、総合型選抜で「面接」が重視されるのか

Educational Enhancementが考える「リアリティ」とは、単に実体験があることではありません。経験し、考え、迷い、問い直し、それを自分の言葉で目の前の相手に伝える。その中に「あなたがいる」と感じられることです。

「その答えの中に、あなたはいますか?」

2027年度(令和9年度)の大学入試から、総合型選抜・学校推薦型選抜では、原則として面接による評価を必ず行うことになります。

文部科学省は、その理由を、総合型選抜・学校推薦型選抜が本来、志願者の「能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定する」入試だから、としています。

つまり、試験の点数だけでは見えないものを見る。

提出された書類だけでは見えないものを見る。

そのために、大学は本人に会うということです。

今は、生成AIを使えば、志望理由書や活動報告書を驚くほどきれいに整えることができます。

先生や塾の指導を受けることもあるでしょう。

しかし、問題は単純に「誰が書いたのか」だけではありません。

そこに書かれていることが、本当に自分のものになっているか。

ここが重要です。

実際、文部科学省の大学入試に関する調査では、大学が面接を行う理由の一つとして、提出書類について「自分の言葉で説明できるか」を確認することが挙げられています。

さらに、生成AIや教員などの助言を受けている場合でも、その助言を本人が消化し、自分の言葉として説明できるかを確認する、という大学側の考えも示されています。

AIを使ったかどうかを見破ることが、面接の目的なのではありません。

借りた力も含めて、最後にそれを「自分のもの」にできているか。

面接では、そこが見えてきます。

面接官は、書類に書かれていることを質問します。

そして、その答えを聞いて、さらに問いかけます。

「なぜ、そう考えたのですか?」

「その経験で、何が変わりましたか?」

「では、別の立場から考えたらどうでしょう?」

ここから先は、用意した答えを再生するだけでは進みません。

相手の質問を聞き、考え、自分の経験や知識と結びつけて答える。

さらに問いかけられれば、もう一度考える。

そこには、その人の思考力だけでなく、相手とやり取りしながら考えを伝え、発展させていくコミュニケーション力が現れます。

文部科学省の調査でも、大学が面接等によって、「豊かな人間性」「創造力」「発想力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」「学問に対する好奇心」などを評価しようとしていることが報告されています。

面接は、書類を口頭で再現する試験ではないのです。

Educational Enhancementでは、この流れをとてもシンプルに考えています。

探究で、自分の問いをつくる。

書類に、自分を埋め込む。

面接で、自分を立ち上げる。

大学から見れば、逆の方向から始まります。

書類を読む。

本人に会う。

問いかける。

その答えを聞き、さらに問いかける。

そして、書類の中にいた人物が、目の前でリアルになる。

それこそが、面接でしか生まれない「リアリティ」です。

このシリーズでは、経験、思考、言葉、対話、声や身体など、さまざまな角度から、この「リアリティ」をどう伝えるかを考えていきます。

その答えの中に、あなたはいますか?

次回 第2回 経験の「リアリティ」

「何をしたか」より、「そこで何を見たか」を語れますか?

同じ活動をしても、見たもの、感じたこと、引っかかったことは一人ひとり違います。

次回は、活動実績の大きさではなく、「自分にしか語れない経験」を面接でどう伝えるかを考えます。

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🎓 【本記事の執筆・監修】

  • 代表研究員:元早稲田大学准教授・教育工学博士(米スタンフォード大・オレゴン大修士 / 東工大博士)
  • 顧  問:大学名誉教授(コミュニケーション学専門)

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