“順番・要因・サイクル” の3ステップで誰でも深い問いが作れる
🔶 なぜ「構造型RQ」だけ特集するのか?(この記事の位置づけ)
■ EE式:問いを作る2ステップ構造
- Step1:気づき → 問い(RQ入り口3型)
- Step2:問い → 結論(RQ出口4型)
探究テーマのシリーズでは、これまで
EE式「入り口 → 出口」モデル に沿って、
- 入り口:身近な違和感・気づき
- 出口:比較・相関・因果・構造の 4つのRQ型(出口4型)
を使って、経済・経営・心理・教育の4分野で
高校生が扱いやすいリサーチクエスチョンを紹介してきました。
ここまで読んだ生徒から、こんな声が届いています。
- 「比較・相関はすぐ作れる!」
- 「因果も“なぜ?”で考えればわかる!」
- 「でも構造型だけは難しい…!」
- 「結局“構造”って何をどう見るの?」
じつは、構造型だけ別格で難しいのではなく、
「つかみ方のコツ」を知らないだけです。
でも本当は……
🌟 構造型こそ“推薦・総合型に最も強い武器”になる
なぜなら大学は、
複数の要因を整理し、
それらを “構造” として言語化できる思考力
を最も重視するからです。
だから、構造型を使えるようになると
探究のレベルが一段上がり、
志望理由書・面接でも一気に差がつきます。
EE式:問いを作る2ステップ構造
- 変化発見型:何がどう変化した?
- 視点転換型:誰にとってどんな意味?
- 本質探究型:そもそもなぜ?
- 比較型:AとBはどう違う?
- 相関型:AとBはどれくらい関係?
- 因果型:なぜそうなる?
- 構造型:どんな仕組み・構造?
EE式:探究の流れ
1️⃣ 入り口(Entrance)
- 気づき
- 違和感
- 「〇〇ってなんで?」の小さな疑問
- 自分の興味・経験
→ ここから探究が始まる
2️⃣ 出口(Exit)=RQ型の決定
- 比較(どちらが?どう違う?)
- 相関(関係している?)
- 因果(なぜそうなった?)
- 構造(どんな仕組み?流れ?サイクル?)
この記事は、この“出口4型”の中の最難関「構造型」を徹底的にわかりやすくする特集編です!
- 因果との違い
- 何を見れば構造になるのか
- 図にできる“3つのステップ”
- 高校生でも扱える構造型RQの作り方
- 今日から使えるテーマ例
これらをすべて、
最短で理解できるように1つの記事にまとめます。
探究で最後にぶつかる壁が、「構造型リサーチクエスチョン(RQ)」 です。
経済・経営・心理・教育…
どの分野にも共通して、構造型がもっともレベルが高く、大学側が“思考力”として最も評価する問いです。
でも安心してください。構造型の本質は、たった3つのステップだけで理解できます。
1. なぜ構造型は難しいのか?
理由は1つ。
因果型が「1つの理由」を探すのに対して、
構造型は「複数の要素のつながり」を見る必要があるからです。
つまり、
🟠 因果型 → 点(1つの理由)を見る
🔴 構造型 → 線・流れ(仕組み)を見る
高校生は「理由を1つ探す」ことは比較的簡単ですが、
「複数の要因がどうつながるか」を考えるのは一気に難しくなります。
ここからは、高校生でも必ず扱えるようになる3ステップで
構造型を“分解”していきましょう。
2. 高校生でもできる「構造型RQ」3ステップ
STEP1|「流れの順番」を書くだけ
最初は図にしなくてOK。
どんな順番で学び・行動・現象が起きているのかを書き出すだけで、構造の7割が完成します。
例:「分かりやすい授業」の構造
- 導入がある
- 説明がある
- 例がある
- 活動がある
- ふり返りがある
順番を書く=構造の骨組みを作ること。
STEP2|「要因」を3つに絞る
構造型は「全部の要因」を書く必要はありません。
まずは、次の3つに分類するだけでOK。
- 人(先生・生徒・顧客など)
- 行動(発言・学習・購買など)
- 環境(教室・店・アプリ・制度など)
例:学級の雰囲気の構造
- 人:先生の声かけ
- 行動:生徒の反応
- 環境:教室の空気
この時点で十分「構造」になっています。
STEP3|「ぐるぐる回るサイクル」を見つける
構造型らしさを一気に出す方法は、
“くり返し(サイクル)”を発見することです。
例:SNS依存の構造
- 通知
- → 確認
- → dopamine報酬
- → 通知が欲しくなる
- → 通知を待つ行動
- → 通知が来る(再び最初へ)
“ぐるぐる回る構造”が見えると、大学レベルの分析になります。
3. では実際の「構造型RQ」はどう作る?(例つき)
ここでは、教育分野で実際に高校生でも扱いやすい構造型RQだけを紹介します。
- 「分かりやすい授業」はどんな流れ・構造で成り立つ?
- 成績が伸びる学習サイクルにはどんな共通点がある?
- 発言しやすいクラスの雰囲気はどう作られる?
- モチベーションはどんな要因の組み合わせで変化する?
- グループ学習が効果を生みやすいのはどんな仕組み?
この5つはすべて、3ステップで分析が可能です。
4. まとめ:構造型RQは“思考力そのもの”
大学が見たい力は、ズバリ
「複数の要因を整理し、構造として説明する力」
つまり構造型に挑戦できること自体が、推薦・総合型での武器です。
あなたの“気づき”を、ぜひ構造として整理し、
探究・面接・志望理由書に活かしてください。
あわせて読みたい!
- 【保存版】構造型リサーチクエスチョンの作り方(高校生向け)
- 🌐 教育 × 探究テーマとリサーチクエスチョン
- 🌐 心理 × 探究テーマとリサーチクエスチョン
- 🌐 経営 × 探究テーマとリサーチクエスチョン
- 🌐探究テーマを作る前に知るべき「経済 × 経営」の違い
最後に:迷ったら相談してください
探究テーマや志望理由書で迷ったときは、いつでもご相談ください。
一緒に、“あなたの言葉”を形にしていきましょう。
- 「AIっぽい」文章になっていないかチェックしたい
- 体験をどう“本物の言葉”に変えるか迷っている
- 自分らしい声を取り戻したい
- 評価者に伝わる“人間味”の出し方を知りたい
これらを一緒に整理していきます。
AIが整える時代だからこそ、
整いすぎない“あなたの言葉”を見つける時間が大切です。
✔ 診断メニュー(まずは方向性だけでもOK)
- 探究テーマの方向性チェック
- 志望理由書の方向性チェック
- 体験の意味づけ整理
- 価値観(芯)の言語化
- ストーリー構成の診断
- AIとの使い分けアドバイス
まずは方向性チェックだけでもOK👇





