入試対策の前に、見落とされがちな本質
慶應義塾大学を志望する人の多くが、
まず次のようなことを調べます。
- どの入試方式があるか
- どんな書類を出すのか
- どんな対策をすればいいのか
もちろん、これは大切な準備です。
ただし、慶應の入試では、
それだけでは足りません。
なぜなら慶應の入試は、
「制度」を突破する入試ではなく、
「慶應という大学そのもの」を読み取れるかどうか
を静かに試しているからです。
慶應ブランドとは、何なのか
「慶應ブランド」と聞くと、
- 伝統がある
- 難関大学
- エリート校
といったイメージが浮かびがちです。
しかし、入試で本当に効いてくる
慶應らしさは、そこではありません。
慶應が一貫して大切にしてきたのは、
自分の頭で考える主体を育てること
という思想です。
知識や経験をどれだけ持っているかよりも、
それをどう捉え、どう考え続けようとしているか
が問われてきました。
なぜ慶應は、入試形式に固執しないのか
慶應の入試は、学部ごとに大きく異なります。
- 学力試験を中心に据える学部
- レポートや書類を重視する学部
- AO入試を中心に据えるSFC
一見すると、統一感がないようにも見えます。
しかし実際には、
形式は違っても、見ているものは一貫しています。
文学部の入試が示していること
たとえば慶應文学部では、
入試において「小論文」という形式を廃止する判断がなされています。
これは、
小論文という形式そのものよりも、
学部に関連した知識を手がかりに問いに向き合い、
それをどう思考し、どのような論理で言及できているかを
見極める方向へと移行することを意味しています。
SFCのAO入試が象徴的な理由
一方、SFC(総合政策学部・環境情報学部)では、
AO入試という形で選抜が行われています。
SFCのAO入試では、
- 活動の派手さ
- 実績の量
よりも、
- なぜそれを問題だと捉えたのか
- 考えが途中でどう変わったのか
- どこで限界を感じ、何を次に考えたいのか
といった、
思考のプロセスそのものが、
提出書類や面接を通して読まれやすい構造になっています。
これは、
「AO入試だから特別」なのではなく、
SFCの教育思想に最も合った測り方を選んでいる
というだけの話です。
表面的な対策ほど、ズレやすくなる理由
ここまで見てくると、
慶應の入試では、
- 形式をなぞること
- 模範解答に近づけること
自体が、目的ではないことが分かります。
にもかかわらず、
- 小論文の型を完璧に覚える
- AO向けの「正解ストーリー」を作る
といった対策に寄ると、
かえって評価が伸びなくなることがあります。
「で、あなたは何を考えている人なのか」
この問いに、
正面から答えられていないからです。
「慶應を受ける」とは、どういうことか
慶應を受ける、というのは、
- 慶應向けのテクニックを身につけること
- それらしい文章を書くこと
ではありません。
慶應が、
自分たちをどういう大学だと考えているかを理解し、
その問いに、自分の思考で応答すること
です。
だからこそ、
「慶應を受ける」=「慶應を理解する」こと。
という言い方が成り立ちます。
慶應に評価されやすい受験生の共通点
慶應に評価されやすい受験生は、
- 思考が途中であることを隠さない
- 分からない点を、分からないまま言語化できる
- 正解を装おうとしない
という特徴を持っています。
完成度の高さではなく、
考え続けようとする姿勢が伝わってくるのです。
最後に
慶應の入試は、
「すごい人」を選ぶ入試ではありません。
「これから考え続ける人」を選ぶ入試です。
文学部では、
形式的な小論文を書く力よりも、
学部に関わる知識を踏まえて問いに向き合い、
それをどのような論理で言及できているかを見る。
SFCでは、
AO入試という形で、
思考のプロセスをより直接的に読む。
形式は違っても、
流れている思想は同じです。
慶應を受けるということは、
慶應という大学の思想に、
自分の思考で向き合うこと。
その視点を持てたとき、
入試対策は初めて、
「意味のある準備」になります。
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