書く・語る・考える。探究力があれば自分の言葉でAI時代を乗りこなせる。

志望理由書も面接も、探究で突破せよ!


🔵 Episode 0 「探究が合う人・合わない人」 


探究学習に潜む「見えにくい不平等」から考える

探究学習がスタートして数年。
「探究って正直しんどい…」
「問いなんて出てこない」
「みんなが順調に見えて、自分だけつまずいている気がする」

そんな声を、私はこれまで多く聞いてきました。

でも、それは あなたの努力不足ではありません。
探究には、そもそも 「最初から不平等が生まれやすい構造」 があるからです。

この“見えにくい不平等”を鋭く言語化しているのが、
教育分野で発信を続ける 神﨑史彦さん のこの記事です。

🔗 「探究は『敗者が見えにくい』科目だ、という話」

この記事は、探究学習に潜む“構造的な不平等”をとてもクリアに説明しています。

神﨑さんは、探究学習の美しい理念の裏側に、
語れる・まとめられる生徒だけが得する構造があると指摘しています。

探究では

  • 自分の興味を言葉にする
  • 他者と意見交換する
  • 恥ずかしさを乗り越えて発表する

といった 「語りの力」 が前提になりがち。

しかしこれは、
家庭環境・語彙量・自己肯定感・経験量に大きく左右されます。

つまり、

“語れる子”だけが、スタートラインで前に立つ。

これが探究の隠れた不平等です。

探究で誤解されやすいポイントがあります。

沈黙は「やる気がない」でも「能力が低い」でもない。

多くの場合は、

  • 言語化の方法を知らない
  • 問いの作り方を学んでいない
  • 比較の視点が育っていない

など、スキルの問題でしかありません。

しかし学校現場ではその沈黙を「主体性の欠如」と誤解されてしまう。

ここにも不平等が潜んでいます。

探究がうまくできない生徒が
「自分は向いていないのでは…」
と感じてしまうのは自然なことです。

しかし神﨑さんはこう言います。

探究は万能ではない。

合う・合わないがあるのは当然だ。

探究が得意に見える生徒だけを「主体的」と評価し、
苦手な生徒を「遅れている」と見る構造そのものが問題なのです。

私は大学で長く、
初年次教育やコミュニケーション教育に携わってきました。

そこで実感したことは、

探究は“研究の土台”であり、本質的には大学レベルの営みだということ。

ゴールが曖昧で、
正解がなくて、
途中で考え方が変わり、
自分で言葉を作らなければいけない。

これは、
従来の「正解のある世界」=日本型グライダー教育とは
根本的に違います。
※詳しくはEEのブログを! →🔗 「なぜ大学は探究学習を重視するのか?」

だからこそ、

探究に“合わない”生徒が一定数いるのは、完全に自然なこと。
探究をしんどいと思うのは、あなたの弱さではない。

ここから先は、
「探究が合わない?! – Episodes」として、
ひとつずつ深掘りしていきます。

  • Episode 1:探究がつらい理由は何か
  • Episode 2:「合わない」は才能の問題ではない
  • Episode 3:探究には“3つの入口”がある
  • Episode 4:別の学び方で伸びる生徒も多い
  • Episode 5:探究が合わない=弱い、ではない

そのことを、分かりやすく紐解いていきます。

問いが出ない。
話せない。
周りと比べて落ち込む。

その「つらさ」は、どこから生まれるのか。
感情ではなく、構造から整理します。

あわせて読みたい!12カテゴリーとリサーチクエスチョンシリーズはこちら!

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