🌱導入:志という言葉の力と、2つの軸
「志(こころざし)」という言葉には、不思議なエネルギーがあります。
それは、単なる夢や希望とは少し違います。
夢は「なりたい自分」を描くもの。
でも志は、「どう生きたいか」「何のために学びたいか」という
行動の原動力になる意志です。
志は、頭の中にある理想ではなく、
行動を通して形になっていくもの。
だからこそ、総合型・推薦入試で問われる「自己表現」は、
この志をどう「表明」し、どう「証明」するかにかかっています。
志の表明とは、未来に向かって「自分はこう生きたい」と宣言すること。
志の証明とは、その言葉に、これまでの行動という根拠を与えること。
この二つがそろったとき、
“すごい人の話”ではなく、
**「あなた自身の物語」**が生まれます。
自己PRとは、この「志の表明と証明」を自分の言葉で描くことなのです。
💡① 志の表明とは──自分の“向かう方向”を言葉にする(=Will)
志の表明とは、「自分がどんな世界をつくりたいか」「なぜその分野に惹かれるのか」を示すことです。
つまり、あなたの**Will(意志)**の部分。
たとえば:
「環境問題に関心があります」ではなく、
「地域の清掃活動に関わる中で、“個人の行動”が変わる仕組みに興味を持ちました。
だから、行動科学の視点から環境教育を研究したいです。」
ここで大切なのは、きっかけに“自分の視点”があるかどうか。
周りがどう言っているかではなく、
「なぜ自分はそう感じたのか?」という問いが、志の出発点になります。
🔍② 志の証明とは──行動の中にある“根拠”を見つける(=Evidence)
表明だけでは、ただの願いごとになってしまいます。
そこで必要なのが、**証明(Evidence)**です。
志の証明とは、あなたのこれまでの行動・探究・努力を通して
「その志が本物であることを示す」ことです。
たとえば:
- 探究活動で、自分なりの問いを立てて調べたこと
- 部活動で課題を見つけ、チームで解決に取り組んだこと
- 日常の中で、「あ、これって自分らしい」と感じた瞬間
これらはすべて、「志の証拠」になります。
特別な実績でなくても構いません。
むしろ、“小さな行動の積み重ね”にこそ、あなたらしさが現れます。
🧭③ 志の表明と証明をつなぐ「ストーリー」を描く(=Story)
志の表明(Will)と証明(Evidence)は、別々ではありません。
この二つをつなぐのが、あなた自身のストーリーです。
構成のヒント:
| ステップ | 内容 | 例文イメージ |
|---|---|---|
| ① 出発点 | 興味をもったきっかけ(=表明) | 「○○のニュースを見て感じた疑問」 |
| ② 行動 | それを確かめようとした経験(=証明) | 「探究活動で○○を調べた」 |
| ③ 気づき | 学び・発見・考え方の変化(=証明) | 「表面的な問題よりも、人の意識に関心が向いた」 |
| ④ 展望 | 将来どう活かしたいか(=再び表明) | 「大学で○○を学び、□□に貢献したい」 |
このように「表明→証明→表明」の循環で書くと、
あなたの言葉に一貫性と説得力が生まれます。
🌱まとめ
自己PRとは、自分を飾ることではなく、
自分の志を「表明」し、「証明」すること。
探究活動や日常の経験を通して、
あなたが何を大切にし、どんな未来を描こうとしているのか。
その物語こそが、あなたのいちばんのアピールになります。
志は、語ることで強くなる。
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