「幸せを目指すだけが人生じゃない」- エミリー・エスファハニ・スミス TEDトーク
はじめに
先日、YouTubeであるスピーチを聞いていて、
「おーこれはいい!ブログで伝えたい!」
と思った瞬間がありました。
「これを使えば、志望理由書のストーリーがわかりやすくなる!」
と強く感じたからです。
Educational Enhancementではふだんから
「あなた自身のストーリーを書こう」
とお伝えしていますが、多くの高校生がこう言います。
「私、特別なストーリーなんてありません…」
でも、これは大きな誤解です。
そのスピーチが示していたのは、ストーリーとは「特別な出来事」ではなく、
“あなたの経験にどんな意味を与えるか”という《編集の力》
だということ。
この“編集の力”は、日本ではほとんど語られていませんが、
志望理由書を書くうえで欠かせない視点です。
今回のシリーズ0では、その視点の土台となる
「ストーリー=意味づけ」
という考え方を整理し、これから始まる Your Story シリーズを読みやすくする準備をしていきます。
1. 人が「意味(Meaning)」を感じる4つの柱
あるスピーチの中で、作家 Emily Esfahani Smith は、
人が“Meaning(生きがい)”を感じるための4つの柱を紹介していました。
それが次の4つです。
- Belonging(帰属意識)
- Purpose(目的)
- Transcendence(超越)
- Storytelling(ストーリーテリング)
今回扱うのは、この4つ目の Storytelling。
まさに志望理由書に必要な「あなた自身の物語」の核心です。
2. Storytelling=出来事の羅列ではなく、“意味づけ”
日本語の「物語」は、
- 特別な経験
- ドラマチックな転機
- 面白い話
- きれいにまとまったエピソード
といったイメージが強く、“普通の自分”には無理だと思ってしまいがちです。
しかし、スピーチで語られていた Storytelling はまったく違います。
ストーリーとは、過去の出来事に意味の線を引くこと。
つまり、重要なのは
「何が起きたか」ではなく、
「その経験をどう受け取ったのか」
です。
- 悔しかった経験が、努力する姿勢につながった
- 迷った時期が、自分の価値観をはっきりさせた
- 好きで続けてきたことが、将来の方向性を形づくった
この「意味づけ」があって初めて、“あなたのストーリー”になります。
※この「意味づけ」は、どの経験を選び(Select)、どう受け取り(Make Meaning)、どのようにつなぐか(Edit)という流れの中で生まれます。
3. 人生は“編集”できる
Storytelling の重要なポイントは、
出来事そのものは変えられない。
でも、その出来事をどう意味づけるかは選べる。この「扱い方」こそが、Select → Make Meaning → Edit の3つのプロセスです。
という考え方です。
これはコミュニケーション学でも
meaning-making(意味づけ)
re-authoring(再物語化)
と呼ばれ、自己理解の中心にある概念です。
志望理由書の説得力は、
経験の大きさではなく、
経験をどう編集し、未来と結びつけるか
で決まります。
4. 日本の高校生が“ストーリーはない”と思う理由
高校生からよく聞く言葉があります。
「普通だから書けることがない」
「特別な体験なんてしていない」
「自信を持って語れることがない」
これは、日本語の“物語”のイメージが原因です。
日本語:特別・華やか・ドラマ
意味づけ:静かな経験・小さな選択・気づき
このギャップが大きいのです。
しかし実際には、
どんな経験にも意味の芽があり、それを編集すれば物語になる。
- 続けてきたこと
- 選んだこと
- 諦めたこと
- 好きだったこと
- 悔しかったこと
そのすべてが、あなたの物語の素材です。
5. このシリーズで扱う内容
Your Story シリーズでは、
あなたの経験を時系列にならべるのではなく、
どの経験を選び(Select)、
どう意味づけ(Make Meaning)、
どのように未来へつなぐか(Edit)
という「意味編集の流れ」で一本の物語にする方法を扱います。
主なテーマは次のとおりです。
- 興味が生まれた「きっかけ」の物語
- 挫折・迷い・失敗の“再編集”
- 自分の価値観の発見と言語化
- “成長”をどう描くか
- 志望理由書を「未来の予告編」として書く方法
- Select → Make Meaning → Edit でストーリーを一貫させるコツ
すべて “意味づけ”と“編集”の視点 で解説します。
6. 次回(Your Story シリーズ1)
「私はストーリーなんてない…」は誤解です。
人生を“編集”すれば、誰でも物語を持っている。
シリーズ1では、この最も多い誤解をほどきます。
あなたが感じたこと、選んだこと、続けたこと。
そのすべてに、物語の種があります。
次の記事から、“人生を編集する”という視点をもっと具体的に掘り下げていきます。
※このシリーズは、自分史ではなく「意味編集の技術」を扱います。
■ まとめ
ストーリーとは、
特別な体験を書くことではなく、経験に意味を与える編集作業。
この視点を持つだけで、志望理由書は驚くほど深く、あなたらしくなります。
Your Story シリーズでは、その編集力を一緒に育てていきましょう。
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