リサーチクエスチョンを“対話”で磨く2つの方法
こんにちは、高校生のみなさん!
リサーチクエスチョンシリーズ第3弾のテーマは、「リサーチクエスチョンをどう磨くか?」です。
探究学習では、自分でリサーチクエスチョンを立てるだけでなく、それを“育てる”ことがとても大切。でも、ひとりで考えていると、こんなふうに悩むこともありますよね?
・ちゃんとしたリサーチクエスチョンになってるかな?
・伝わる問いになってるかな?
・もっと深められるかも…?
そんなとき、リサーチクエスチョンを「対話の中で磨く」という視点が役立ちます。
方法1:他の人との対話でリサーチクエスチョンを磨く
人に話してみることで、自分では気づかなかった視点がもらえることがあります。
● 対話の例(AさんとBさん)
Aさん:
ねえ、このリサーチクエスチョンどう思う?「制服は必要か?」って考えてるんだけど…
Bさん:
「必要」って誰にとっての?生徒?学校?社会?
それに「必要」って、どんな意味?ルール?自己表現?
Aさん:
たしかに、自分は「個性を出しにくい」と感じてたから、
「制服と自己表現の関係」っていうほうがしっくりくるかも。
Bさん:
それなら、「制服を着ることで自己表現や学校への意識にどう影響があるか?」ってリサーチクエスチョンはどう?
Aさん:
それ、すごく伝わる気がする!ありがとう!
● 対話の結果、リサーチクエスチョンが進化!
Before(初期案) | After(対話後のリサーチクエスチョン) |
---|---|
制服は必要か? | 制服は自己表現や学校への所属意識にどう影響しているか? |
方法2:ひとりでリサーチクエスチョンを深める「自己内対話」
人と話せなくても、リサーチクエスチョンは自分自身との“対話”の中でも磨けます。以下はその一例です。
● 自己内対話の例
「制服は必要か…?」
→ 誰にとっての?
→ どんな意味で「必要」?
→ 自分が気になっているのは「自己表現がしにくい」と感じた経験だな。
→ だったら、こんなリサーチクエスチョンにしてみたら?
「制服を義務づけている学校と、私服の学校では、自己表現に対する意識に違いがあるのか?」
● 自己内対話の結果、リサーチクエスチョンが進化!
Before(初期案) | After(自己内対話で進化) |
---|---|
制服は必要か? | 制服校と私服校の生徒では、自己表現に対する意識にどんな違いがあるか? |
自分や他人に問いかける時のヒント集
リサーチクエスチョンを深めるために、こんな質問を自分や他人にしてみましょう:
・それは誰の視点からのリサーチクエスチョン?
・その言葉(例:必要・影響)はどういう意味?
・どうやって調べるの?
・すでに答えが出ていそうなリサーチクエスチョンじゃない?
・もっと具体的にできる?
まとめ:リサーチクエスチョンは“対話”の中で磨かれる
リサーチクエスチョンは、最初から完璧でなくてOK。
むしろ、他の人とのやりとりや、自分との対話を重ねながら、だんだんと深く、伝わる形にしていくものです。
あなたのリサーチクエスチョンも、誰かとの言葉のキャッチボールや、ノートに向かっての自己対話の中で、きっと磨かれていきます。
📘これまでの記事もぜひどうぞ:
第1弾:NG例と改善法
https://educational-enhancement.com/20250530-hs/
第2弾:リサーチクエスチョンの進化
https://educational-enhancement.com/20250602-hs-2/