— 良さを見つけ、なぜ?で深掘りしよう —
中学校の社会科や総合の時間で、
「日本のある市町村について調べ、発表しなさい」
という課題が出ることがあります。
最初はワクワクして調べても、気づくと……
・人口・産業・観光地の紹介だけ
・写真を貼って終わり
・教科書にある情報のまとめ
こんなレポートで終わってしまいがちです。
でも、実はここには“探究”につながるヒントがたくさん隠れています。
今回のポイントは、
→ その市町村の“良さ”に着目し、なぜ?で深掘りすること
ただ紹介するだけでなく、理由に迫っていきましょう!
調べ学習と探究の違い
調べ学習は、情報を集めてまとめる学習。
探究は、
・疑問を見つける
・理由(仮説)を考える
・根拠で確かめる
・意味を考える
・未来へつなげる
といった“思考のプロセス”が加わります。
調べ学習 vs 探究学習(違いが一目で!)
| 項目 | 調べ学習 | 探究 |
|---|---|---|
| 情報 | 既存情報を集める | 情報を比較・分析 |
| 考え方 | まとめる | 問いを深める |
| 結果 | レポート紹介 | 根拠ある結論 |
| 価値 | 情報理解 | 問題解決・提案 |
STEP1:まず“良いところ”をリストアップする
この課題で大切なのは、まず魅力を見つけること。
(例)
・観光スポットが人気
・地元の特産品が有名
・移住者が増えている
・子育て支援が充実
「ここがいい!」と感じた点こそ、探究の入口。
STEP2:他市町村と“比較”してみる
似ている規模の市町村と比べると、
・なぜこの市町村だけ人気なの?
・なぜ移住が進んでいるの?
という“問い”が生まれます。
比較は、違い=強みを見つける鍵。
STEP3:理由(仮説)を考えてみる
問いが出たら、
「きっと〇〇だからだと思う」
という仮説を立てます。
(例)
・駅から近くアクセスが良いから?
・SNSで映えるスポットが多いから?
・行政のサポートが厚いから?
発表に“自分の考え”が入り、聞き手が納得しやすくなります。
STEP4:根拠を集めて確かめる
仮説には、根拠が必要です。
・公式データ
・観光協会HP
・地図・交通情報
・人口推移統計
“思う”から“証拠づける”へ。
ここで発表の質がぐっと上がります。
STEP5:未来への提案を考える
最後に、
「この良さをどう伸ばせる?」
と発展させてみましょう。
(例)
・駅前で特産品の週末イベント開催
・SNS向け写真スポットの設置
未来に向けた提案は、聞き手の印象に残ります。
探究につながる“問い”の例
・なぜこの市町村は観光客が多いのか?
・なぜ特産品がブランド化したのか?
・なぜ子育て世帯に人気なのか?
・なぜ移住者が増えているのか?
答えがひとつではない問いこそ、探究に向いています。
中学生へのメッセージ
調べた情報を「まとめる」だけなら、AIにもできます。
でも、
・なぜそうなった?
・他と比べてどう?
・自分はどう考える?
・未来に何ができる?
と考えるのは、あなたにしかできません。
それが、探究。
なぜ“良いこと”の理由を深掘りするのか?
・地域づくりの視点が身につく
・魅力の背景を理解できる
・課題だけを見る視点から卒業できる
そして、“良さの理由”が語れる人は、
将来地域を支える力にもつながります。
まとめ
市町村の発表を探究に変えるには、
・良さを見つける
・比較する
・理由(仮説)を考える
・根拠で確かめる
・未来への提案を入れる
この5つがポイント。
ただの紹介レポートから卒業し、
「なぜ?」と深掘りできる発表に挑戦してみましょう!
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