― ニュースを“自分ごと”に変える3ステップ ―
はじめに:ニュースを「見る」から「探究する」へ
「探究テーマが思いつかない…」
そんなとき、いちばん身近でヒントが多いのが「時事問題」です。
ニュースを見て、「これってどういうこと?」と思ったことはありませんか?
たとえば――
- 生成AIのニュースを見て「AIに奪われる仕事って本当にあるの?」
- 食品ロスの記事を読んで「なぜコンビニは捨てるしかないの?」
- 部活動改革を見て「先生の働き方はどう変わるの?」
このような**“ちょっとした疑問”が、探究テーマの出発点になります。
ここでは、時事問題をきっかけに探究テーマとリサーチクエスチョン(RQ)を決める**3つのステップを紹介します。
🧭 STEP 1:気になったニュースを「一言」でまとめる
まずは、「自分がなぜ気になったのか」を一言で言ってみましょう。
これは感情ベースで構いません。
例)「AIが人間の仕事を奪うのはこわい」
例)「先生が疲れているのは気の毒」
この「一言メモ」が、あなたの**関心の種(seed)**になります。
探究は、“好き”や“違和感”といった感情から始まってOKです。
💡 STEP 2:社会のテーマに“ひろげる”
次に、その関心を少し社会の視点に広げてみましょう。
「これは、どんな社会的テーマにつながるだろう?」と考えます。
ニュースの話題 | 社会的テーマに広げると… |
---|---|
生成AI | 働き方、教育、創造性 |
食品ロス | 持続可能性、経済、流通 |
部活動改革 | 労働環境、教育制度、地域社会 |
これで探究テーマの「軸」が見えてきます。
つまり、個人的な関心 → 社会的な課題へと広がる瞬間です。
🔍 STEP 3:リサーチクエスチョン(RQ)に変える
探究テーマをさらに絞り、**「何を明らかにしたいのか?」**を形にします。
問いには型があります。
型 | 例 | 説明 |
---|---|---|
比較型 | 「AIによる創作と人間の創作はどう違うのか?」 | 2つを比べて考える |
原因・結果型 | 「なぜ食品ロスが減らないのか?」 | 背景・仕組みを探る |
改善・提案型 | 「地域で部活動を支える仕組みは作れるか?」 | 未来に向けた提案 |
🔸リサーチクエスチョン(RQ)は、「答えがひとつでない問い」であることが大切です。
🎯 まとめ:ニュースを“自分ごと”に変える探究
ニュースをそのまま「見る」だけでは、他人事のままです。
しかし、「なぜだろう?」と一歩踏み込めば、それはあなた自身の探究テーマになります。
🪶 今日の問い
「最近気になったニュースは? そこから、どんな問いが生まれる?」
✏️ 参考例:テーマとリサーチクエスチョン例
テーマ | RQ(リサーチクエスチョン) |
---|---|
生成AIと教育 | AIは「学ぶ力」を育てることができるか? |
食品ロス | 日本ではなぜ食品ロスが多いのか? |
部活動改革 | 地域に開かれた部活動は実現できるか? |
若者と選挙 | 若者が政治に関心を持つには何が必要か? |
ネット誹謗中傷 | SNS時代に“自由な発言”と“責任”は両立できるか? |
🌱 Educational Enhancementから
探究テーマが決まらないと悩む人も多いですが、
「今の社会で気になること」から出発するのが、いちばん自然な形です。
ニュースは、あなたの問いを育てる最高の教材です。
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