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【#01|入試の問い、学びの本質】 早稲田・文化構想学部の「トースター長文」が問いかけているものとは?


「トースター」が主役の英語長文。そんな出題を見て驚いた受験生も多いのではないでしょうか。 でも、この一風変わった英文を読み進めると、そこには文化構想学部の学びのエッセンスが見事に詰まっていることに気づきます。

文化とは何か? 日常に潜む構造とは? 身近なモノの背後にある思想や価値観を読み解く力—— この文章は、まさに文化構想学部が「入学後に一緒に学びたい学生像」を浮かび上がらせています。

📝 実際の出題英文はこちら(PDF)https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2025/06/23_2025_ippan_eigo.pdf

入試問題は、大学からの“問いかけ”

文化構想学部の入試問題は、単に英語力を試すものではありません。 それは「あなたはこのような文章を面白がれますか?」「ここから文化や社会の構造を読み解けますか?」という大学からの問いかけなのです。

トースターという身近な存在を起点に、 ・大量生産と消費文化 ・民族的アイデンティティの同化 ・アメリカ的価値観への適応 ・そして人間の「救われなさ」や「文明批評」 といった、多層的なテーマが展開されていきます。

「この英文が面白い」と感じられる人こそ、文化構想向き

文化構想学部では、文学・社会・思想・メディア・身体など多様な切り口で、「文化とは何か」を考えます。 そのため、こうした「日常から深く考える」姿勢は、入試段階から試されているのです。

単語が難しいとか、構文が長いとか、そういうことよりも、 「この文章、何を伝えようとしてるの?」「どんな問いを立てられる?」 という視点で読めるかどうかが、重要です。

英語長文は、“学びの予告編”

文化構想学部に入学したら、英語やフランス語などの原典を読む授業があります。 だからこそ、入試の英語問題でも「原書講読に近い読み」が求められているのです。

今回のトースターの問題は、そうした学びを“体験版”として味わわせてくれるものです。 英語力だけでなく、読みながら考える力、問いを持つ力が、合格の鍵となります。

🎁 おまけ:トースター英文、各段落の読み取りポイント

「なぜこの英文が文化構想学部的なのか?」を段落ごとに読み解く!

🔹第1段落:日常の中の文化的構造を読み解く視点

  • スライスパンという「当たり前」の裏にある、工業化・アメリカ化・同化のプロセスを批評的に捉える。
  • 「好きになるよう教えられたパン」という表現に、文化が構築されるものであるという視点が現れる。
  • 身近なモノから社会構造や価値観の再構築を考えるのは、文化構想学部らしいアプローチ。

🔹第2段落:アイデンティティの変化と哲学的問い

  • トーストは「パンのまま」なのか、それとも「別の存在」なのか?変化とは何か、アイデンティティとは何かという問いを提起。
  • 名前や状態の変化が本質を変えるのかという問題は、記号論や表象文化論とつながる。
  • 日常の些細な変化から、深い思索へつなげる態度が問われている。

🔹第3段落:テクノロジーと社会批評、そして「救えなさ」の皮肉

  • 「救いようのないパンをどうにかしようとするトースター」=文明批評・皮肉。
  • 「高性能でも本質は変えられない」という逆説に、風刺的まなざしが表れている。
  • トースト一枚が「小さな悲劇」とされるこの視点は、文化構想学部の批評的思考の象徴ともいえる。

📘 出題英文(文化構想学部2025年度入試)はこちら: https://example.com/waseda_bunkakoso_toaster2025.pdf

早稲田大学入試情報へのリンクはこちら

✨ まとめ

この問題を読んで「何を問われているのか」を感じ取れた人は、すでに文化構想的な読み方をしているのかもしれません。 英語長文とは、単なる言語テストではなく、大学からのメッセージ。

「一緒にこういうことを学びませんか?」という、最初の問いかけなのです。

✍️ Educational Enhancement では、こうした「問いから学ぶ」視点を大切に、入試対策以上の力を育てています。


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